つれづれなる行脚

春の利根運河:野草観察

利根運河つれづれなる行脚
利根運河
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春の利根運河:野草観察

2006(平成18)年4月15日、利根運河の生態系を守る会による野草観察会が開かれました。この記録は、当時、植物の勉強に夢中になっていた頃で、利根運河の生態系を守る会の皆さんや、特に地元の蓮見おばさまのご指導で、同定していった植物たちです。松戸行脚番外編で、自分の植物勉強の為、復習の為に作っていたページでした。

ただ、我が表の家(本家)は、松戸に特化する為、暫くお蔵入りしていた投稿でした。2022年現在、改めて見ると随分忘れてしまった植物が大半でした。再び勉強する為に16年ぶりに再勉強しようと思い、内容の見直しと共に他サイトやYoutubeなどの動画とともに再投稿するものです。

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植物・昆虫一覧

ノヂシャ

ノヂシャ

ノヂシャ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ノヂシャ(オミナエシ科ノヂシャ属)又は(スイカズラ科ノヂシャ属)。野にあるチシャ、つまりレタスの和名らしく葉が食べられるらしい。また、チシャはチサ、萵苣、苣などと書き、基本的には乳草(ちちくさ)の略らしい。つまり野乳草(ノヂシャ)。ただし、チシャはキク科なので、親戚関係ではなさそうです。ノやイヌが付くとモドキの意味になりますね。

話が逸れますが、Lettuce(レタス)はラテン語のLactucaで、Lacが乳の事を指し、さらにlactucus(乳汁に富む)からきているらしい。トルコの地酒にラクと呼ばれるスピリッツがあります。Raki(iには点がない)と書きますが、「ライオンのミルク」とも言われていて、水を入れるとミルクのように白濁します。やはりRakiもラテン語のLacから来ているかもしれませんね。

ノヂシャ - Wikipedia

ジシバリ

jisibari

ジシバリ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

キク科ニガナ属。ジシバリにはオオジシバリという種類もあるが、葉がヘラ型であるとオオジシバリ、丸形であるとジシバリになるらしい。従って、ジシバリで正しいらしい。ジシバリは茎が横に伸びてその茎から根がでて広がっていくらしい。メヒシバもそんな広がり方をすると勉強したことがあるなあ・・・

コゴメイヌノフグリ

コゴメイヌノフグリ

コゴメイヌノフグリ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ゴマノハグサ科クワガタソウ属。オオイヌノフグリと違って、色が白い。小石川植物園だけにあったものらしいが、何故か他所に分布をしてしまったらしい。分布場所が飛んでいるらしく人的に運ばれ広がったのかもしれない。千駄堀の21世紀の森と広場で平成17年の四月頃見た。利根運河で出会えるとは思わなかった。

アゼスゲ(畦菅)

アゼスゲ

アゼスゲ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

カヤツリグサ科スゲ属。あぜ道など基本的に湿った場所が好きな植物らしい。スゲ属の植物は非常に数が多く、同定が難しいようだ。

アゼスゲ
島根県松江市のアゼスゲの花、果実、種子など季節毎の画像による生態を掲載しています。多年草。北海道〜九州の平地から山地の湿地に生える。葉は幅1.5〜4mm。有花茎は高さ20〜80cm。小穂は3〜5個。カヤツリグサ科スゲ属

アメリカフウロ

アメリカフウロ

アメリカフウロ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

フウロソウ科フウロソウ属。欧州原産のアケボノフウロや中国から渡来したゲンノショウコの仲間であり、北米産という事になっている。葉先の裂片が開いているのが特徴らしい。アケボノフウロは赤い花が咲くが、これは白い花が咲くらしい。

カラマツソウ

カラマツソウ

カラマツソウ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

キンポウゲ科カラマツソウ属。この草を初めて見たのは大町自然公園だった。確かバラ園の近くの斜面林の林縁に生えていた。一度知ると案外色々なところで見つかり、松戸市竹ケ花の某崖のところにも見つけた。白い花が咲いてその花がカラマツの葉に似ているのでそう呼ばれるらしいが、未だにその花を見たことがない。ちなみにカラマツ自体も直に見たことがない。

カモガヤ

カモガヤ

カモガヤ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

イネ科 カモガヤ属。明治時代に欧州から牧草として導入され、それが野生化し広まった帰化植物。また、雑草としてではなく緑化の一環として使われたらしい。ただし、花粉症の原因になるらしくやっかいな植物だとも言える。花季は5月~6月らしい。

クサボケ

クサボケ

クサボケ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

バラ科ボケ属。クサと付くので草本かと思ったら落葉低木であり木本だった。ところが何故か野草図鑑にのっている不思議な木。比較的大きな実が地面になるので地梨とも呼ばれているらしい。私はまだ実を見ていない。一度みたい。

ノウルシ

ノウルシ

ノウルシ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

トウダイグサ科トウダイグサ属。絶滅危惧種の為か観察会での案内は無かったが偶然群生していた場所を見つけてしまった。日本独特の植物らしい。それにしてもトウダイグサ科の植物はみな有毒でしかも似たような色なのは何故だろうか?私がこの草を初めて見たのは、江戸川の柳原水閘門付近の湿地で、その後目黒の自然教育園の池周りでも見かけた。一度見たら忘れられない色をしている。

アマナ

アマナ

アマナ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ユリ科アマナ属。球根に甘みがある事からアマナという名前になったらしい。花を外から見ると何となくタマスダレの閉じたもののように見えた。アマナと聞いたが、図鑑でアマナを調べてみると花びらの奥が白く見えたが、これは少し色が付いている。所謂アマナ属の違うものかもしれない。何とも言えない。珍しい植物だとのお話だった。勿論摘んだりしなかった。

イヌカキネガラシ

イヌカキネガラシ

イヌカキネガラシ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

アブラナ科キバナハタザオ属。ヨーロッパ原産の帰化植物らしい。道路脇などに生息するアブラナ科独特の形状をした植物。

カキネガラシとイヌカキネガラシ

イヌナズナ

イヌナズナ

イヌナズナ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

アブラナ科イヌナズナ属。ナズナは同じ科であるが、ナズナ属であり、属としては異なる。最初に見たときは黄色い花のナズナがあるのかと思って興味深く見た。よく見ると実の形も違う。ナズナは食用になるが、イヌナズナは食用にならないらしい。

イヌムラサキ

イヌムラサキ

イヌムラサキ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ムラサキ科イヌムラサキ属(図鑑によってはムラサキ属ともなっている)戦後港湾付近を中心に広まった帰化植物。ところが、意外にも絶滅危惧種の一つらしい。色を染めるほど濃いわけではないらしい。いずれにしても私は初めて見た。

inumura

スズメノヤリ

スズメノヤリ

スズメノヤリ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

イグサ科スズメノヤリ属。大名行列の毛槍に似ていることからこの名前になったらしいが、なんと可愛いネーミングだろうか。一度見たら覚えてしまう野草だなあ・・・

ハルガヤ

ハルガヤ

ハルガヤ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

イネ科ハルガヤ属。明治時代に牧草として導入したらしい。堤防などで繁殖群生するらしいが、それほど強い繁殖力があるわけではないらしい。

ハルガヤ - Wikipedia

ベニシジミ

ベニシジミ

ベニシジミ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

シジミチョウ科。この日は何故かこの蝶を何度も見かけた。ヤマトシジミもそうだが飛び方が機敏で実にかわいらしい。追いかけると逃げるが、何気ないふりをしつつ、カメラでそっと接写しても何故か逃げなかった。

ミツバツチグリ

ミツバツチグリ

ミツバツチグリ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

バラ科キジムシロ属。同属のツチグリは根が食用になるらしく、それで土栗(ツチグリ)と呼ぶらしいが、このミツバツチグリの根は食用にはならないらしい。この時期はキジムシロだの黄色い花の植物がおおいので初めて覚える植物をとらえるだけでタイヘ~ン!

フラサバソウ

フラサバソウ

フラサバソウ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ゴマノハグサ科。ヨーロッパ産の帰化植物。オオイヌノフグリなどの仲間の為か雰囲気が似ています。ただ花の形が少し違う。葉には毛が生えている。

左 ギシギシ 右 スイバ

ギシギシとスイバ

ギシギシとスイバ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ギシギシもスイバも同じタデ科。このギシギシという名前が面白いのですぐ覚えた。見分け方は、葉の基部が矢尻型になっていればスイバ。そうでなければギシギシらしい。又、スイバの葉裏を見ると葉脈が放射線状になっているが、ギシギシはどちらかというと網目状。ただ、ギシギシにもエゾノギシギシ他色々あり、細かく見ていくと面白そうだ。

見慣れるとザッとした見方でも分かりそうだ。ただ、同じタデ科のイヌタデとは雰囲気が随分と違って見える。

ギシギシ類とスイバの違い
本日、ナカシマさんにギシギシとスイバの違いを教えてもらい、見分けられるようになり...

ヒレアザミ?のロゼット(アメリカオニアザミ?)

ロゼット

ヒレアザミかアメリカオニアザミのロゼッタ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

キク科ヒレアザミ属のヒレアザミなのか、キク科アザミ属のアメリカオニアザミなのか何とも言えない。ヒダヒダの多い葉だった。個体によっては赤紫の花弁が見えていたがまだ咲いていなかった。

ノカンゾウ

ノカンゾウ

ノカンゾウ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ユリ科ワスレグサ属。写真は4月15日の状態のノカンゾウで相当大きくなってしまってますが、3月の中旬に歩きますとまだノカンゾウが若葉の状態で見つけられます。この若葉を酢みそあえに食べることが出来るようです。私はまだ食べたことはありませんが、ユリ科なので何となく想像出来るような気がします。花の季節には黄橙色の花を咲かせるようです。

ナナホシテントウ成虫+幼虫

ナナホシテントウ

ナナホシテントウ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

テントウムシ科。偶然、両方見つけました。左が成虫、右がその幼虫です。この幼虫がさなぎになり、やがて羽化し成虫になります。この日は成虫をたくさん見ました。

スジグロシロチョウ

スジグロシロチョウ

スジグロシロチョウ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

シロチョウ科。木陰の目立たない場所で見つけました。最初は単なるモンシロチョウだと思って近づいてみました。ところが模様が違う。調べてみればスジグロシロチョウでした。元気がなくふらふらしておりました。アブラナ科の植物が好きなようです。

ジロウボウエンゴサク

ジロウボウエンゴサク

ジロウボウエンゴサク
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ケシ科 キケマン属。タロウがスミレでジロウがこの花として名付けられたらしい。この花とよく似ている花にムラサキケマンがある。然しよく見てみると、花の付き方が異なりムラサキケマンは先端にギュッと凝縮するようなイメージのようだ。一応、両方の動画がyoutubeにあったので、貼り付けておきます。ご参考まで!

ゲンノショウコ

ゲンノショウコ

ゲンノショウコ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

フウロソウ科フウロソウ属。私がこの植物を観察するときは何故か葉だけの季節。花の咲いた時期を知らない。ネットで調べればピンク色の綺麗な花を咲かせるようだ。ノカンゾウの花と共に花の季節に再び利根運河を訪れたいと思う。

キュウリグサ

キュウリグサ

キュウリグサ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

ムラサキ科キュウリグサ属、別名:タビラコ。キュウリの草とは全く似ていない。葉を揉むとキュウリの臭いがすると言われて揉んでみたが、あまりに軽い香りで、正直良くわからなかった。小さな花で目立たないのでよく見ないと見つけられないようです。可愛い花です。

カキドオシ

カキオドシ

カキドオシ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

シソ科カキドオシ属。つる性植物で垣根も通り越してどんどん蔓延る事からこの名前が付いたらしい。よく見るととても素敵な花びらで野草観察をしに来て良かったなあ・・・と思う。葉がまるまるとしていて特徴的、何とも可愛い。

ウマノアシガタ

ウマノアシガタ

ウマノアシガタ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

キンポウゲ科キンポウゲ属。葉を見ても、花を見てもちっとも馬の足に似ていない。何故こんな名前がついたのか調べてみたら、その昔馬が履いた草履、花草履に花の形が似ている事から名付けられたらしい。なるほどと思った。江戸時代は蹄に蹄鉄を打たなかったので、長距離を歩くと蹄がどうしても痛む。そこで馬にも草履を履かせた。

それが花草履又は馬沓と言うらしい。植物の名前は奥が深いですね。勘違いをしたまま覚えてしまうところでした。花の動画がyoutubeにありましたので、貼り付けておきます。

ウシノケグサ

ウシノケグサ

ウシノケグサ
平成18年4月15日撮影
利根運河、野草観察

イネ科ウシノケグサ属。所謂芝草の一つ。イネ科芝草は調べてみると大きく暖地型芝草と寒地型芝草に分けられるらしい。暖地型芝草にはスズメガヤ亜科とキビ亜科、寒地型芝草にはウシノケグサ亜科となるらしい。この草は寒冷地対応タイプのようです。イネ科は実に種類が多いので、覚えるのに一苦労です。多分時間がたつと忘れそう・・・

利根運河で見た主に草本について追加しました。木本もたくさん観察しましたが、今回は野草の観察がメインなのでこれだけにしてみます。一通り復習して見たけれど、忘れてしまっているのもあります。植物の勉強は時間がかかりますね・・・

ウシノケグサ属 - Wikipedia
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最後に

まだ植物の勉強を始めた頃の知識で作っていったので、間違えて覚えてしまっている所があるかもしれません。もし、明らかに間違えているな!という部分が御座いましたら、どうかお知らせ下さいませ!内容を再確認、再勉強、再確認の上、訂正していきます。よろしくご指導お願いします。

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