浜松のお話

浜松の発展

浜松のお話
Joko NarimoによるPixabayからの画像
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浜松の発展

私が常駐していた当時の浜松は東京大阪というメガロポリスの中間点にあたる浜松の発展、そして、1980(昭和55)年通産省(現経済産業省)が地域開発構想としてテクノポリスという考え方を立ち上げていた。テクノロジーtechnology(技術)とポリスpolis(都市)を組み合わせてつくられた和製英語で、新時代の産業都市づくりだった。

テクノポリス - Wikipedia

栗原勝市長もこのテクノポリス構想によって浜松を発展させようとしていた人だった。そんな時代の浜松の様子をインフラという視点から少し横道に逸れる事に致します。

都田地区テクノポリス

テクノポリス構想によって具体的に形になったのは都田地区だった。ただ、この地区が完成したのは私が浜松から離れてかなり経ってからだった。都田地区はテクノポリス構想として、ある意味特別扱いで最先端技術の追求を求めた場所だが、浜松におけるその他の工業団地については下記参照ください。

浜松市の工業団地

昭和56年頃の浜松

私が初めて浜松駅に降り立った昭和56年頃は、まだ北口広場が工事中で、出張の際は基本的には南口を使った。南口駅前には八百徳だったと思うが、大きな鰻料理の看板が見え、ついそそられた。駅前からタクシーに乗り松尾小路という住宅街の中の細い道を通って、ホテル東側の道に出る。或いは駅から雄踏街道を経て、ホテルの東の道に入りホテルに向かった。

当時はまだ細い道が多く、タクシーの運転手も大変だったんじゃないか?ただ、タクシーの窓外を見ると小さい規模の商店が成り立っていた頃の街並み、風景が見えて、ウキウキしたものだった。又、浜松駅北口は先述した通り工事中で、遠州鉄道の新浜松が国鉄浜松よりも北東部の方向、現在のアクトシティのサンクンプラザ付近に新浜松の駅舎があった。

そもそも私にとって遠州鉄道は利用頻度が低かったので、殆ど記憶が無い。現在、遠州鉄道の高架は浜松市田町を経過して、新浜松駅まで到達するが、あの高架の遠州鉄道が開通するまでは、田町町内でまだ立ち退きが済んでいない飲食店によく通っていた。下は”伸びゆく浜松“という昭和57年に作成された浜松市の広報ビデオフィルムで時代が分かり非常に面白い。

当時の浜松市長栗原勝さん

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%97%E5%8E%9F%E5%8B%9D#:~:text=%E6%A0%97%E5%8E%9F%20%E5%8B%9D%EF%BC%88%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%AF%E3%82%89%20%E3%81%BE%E3%81%95%E3%82%8B%E3%80%811924,%E4%BC%9A%E9%95%B7%EF%BC%88%E7%AC%AC22%E4%BB%A3%EF%BC%89%E3%80%82

私が常駐した頃の浜松市長は栗原勝氏で、栗原勝氏は元々東京工業大学の建築学科を卒業している人で、建築家谷口吉郎門下生だった。この為、建築設計に非常に強い関心と才能があった人で、市長になる前、浜松市役所の職員だった頃(1950(昭和25)年)、浜松市立図書館の設計を担当、完成させた。

Hamamatsu City Library in 1965 ac.jpg
浜松市立図書館 – 浜松市立図書館 『浜松市立図書館小史』 浜松市立図書館、1965年, パブリック・ドメイン, リンクによる

この浜松市立図書館は図書館機能だけでなく、美術館、博物館、レコードライブラリーが併設している当時としては画期的な建物だった。市長就任後に建設された建物としては滝沢小学校、アクトシティ他多数である。当時、浜松市役所の西館に入るとエスカレーターと共にちょっとした吹き抜けのアトリウム空間があって、トップライトがあり明るいロビーだった。

この西館は私が常駐した年の一月に完成したらしい。

浜松市役所 庁舎西館建設の歩み

これも浜松市の広報ビデオフィルムで非常に興味深い、見ていると面白い。画面に見える人は元栗原浜松市市長

浜松の交通インフラ

駅から現場までのルートは、私が常駐した頃はかなり改善されていたらしいが、それでもまだまだインフラが理想的だったと言い難かった。先述したように、現場に行くためにかなり細い道を通らざるを得なかった。その為、駅からタクシーに乗っていると(そもそも現場は北口なのに、タクシーは南口)何となく、クルクル回っているような錯覚に陥る。

自分は駅からどういう向きでどのように走っているのか頭にイメージするのが容易ではなかった。

しかし、私が常駐1982(昭和57)年から遡る事、3年前までは東海道線の高架工事が終了していなかったので、浜松市の南北の移動が難しく、それぞれで格差が広がる現象があったそうだ。同時に、浜松駅北口には広大な貨物のターミナルの様な状態になっていて、これが、浜松の発展の阻害要因となっていたらしい。

国鉄浜松駅周辺で行われていた大きなインフラ再開発

これを何とかしようという機運は、平山博三市長の頃から、市や市民レベルからあったようだ。ただ、平山博三市長の頃はちょうど第二次オイルショックで、不景気の風が吹いていた頃で、それが原因したのかなんとも言えないが、1979年4月の浜松市長選挙を前にして、平山前市長が立候補を断念し、栗原勝市長が誕生し、前政権の懸案事項を引き継いだらしい。

昭和40年代-60年代に、国鉄浜松駅周辺で行われていた大きなインフラ再開発は三つ

  1. 国鉄浜松駅前の貨物ターミナルエリアを西側の森田趙方面に移動し、貨物の西浜松駅を作る:1971(昭和46)年
  2. 東海道線の高架と移動:1979(昭和54)年10月完成
  3. 馬込駅でスイッチバックしていた遠鉄を新川上で直線化及び高架化:1985(昭和60)年12月1日完成

新川沿いの遠鉄高架の完成前、完成後の写真が新川のウィキペディアにあるのでご参照。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%B7%9D_(%E9%A6%AC%E8%BE%BC%E5%B7%9D%E6%B0%B4%E7%B3%BB)

下記の地形図は、すでに貨物ターミナルが西浜松駅に移動しぽっかりと空いたようになっている北口エリア。遠鉄の馬込駅もスイッチバックのままの頃です。

フルスクリーン表示

また、下の地形図は同時期の西浜松駅

フルスクリーン表示

浜松駅インフラ工事動画

ご興味のある方は下記の動画はいかがでしょうか?

西浜松駅誕生

若返る駅周辺

アクトシティ

上の節で表した地形図で、ポッカリと空いた浜松駅の北側に出来たのがアクトシティ。
上の動画と被る部分はあるが、アクトシティにスポットを当てている動画なので、面白い。第一生命グループの案が採用され、ホテルオークラがホテルを担った。この為、浜松のホテルの勢力地図が相当変わる事になったと思う。

一度、アクトシティのバーに行った事があった。バーカウンターの中にいたのは、以前Gのラウンジで働いていたS君だった。どうやら職替えしたらしい。私の事も覚えていた。生真面目な性格なのかよく頑張っていたっけ・・・

アクトシティ物語

 

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